徹底的にパーツを分解、洗浄し、劣化部品の交換を行って、新品の状態に戻す作業のことをいいます。交換時期については、使用年数や使用状況・状態によって異なり、また各パーツそれぞれに異なります。

<メンテナンスとオーバーホールの違い>

メンテナンスは、チェーンやブレーキシュー、 ワイヤー類など、消耗頻度の高いパーツを交換し、調整する作業が主で、パーツを分解することはありません。 オーバーホールは、メンテナンス作業に加え、パーツを分解、洗浄、補修し、再度組み直す作業です。

 オーバーホールの必要性

 OVERHAUL (分解掃除)とは

    参考事例

Model : TSR

Memo : シマノ DURA-ACE 7800 & ULTRGRA 6700 にカスタマイズされてから20ヶ月ほど経ち、約8000km走行され、チェーンの洗浄&注油など、日常的なメンテナンス作業はご自身でされています。

1)

ハブを分解して、内部を洗浄します。

新品のDura-Aceハブには画像左の黄色い透明なグリスが使われていますが、分解し、ベアリングを取り出すと、真っ黒に汚れていました。

4)

ウエスやパーツクリーナーでは汚れや古いグリスは取り除けないため、

ハブ本体とホイールをまるごと専用の洗浄液にかけて汚れを落とします。

画像:ハブ本体を洗浄した後。

7)

クランクセットも同様に洗浄します。

10)

ヘッドベアリングも分解・洗浄、点検をします。

この時、見えているところの汚れを取り除いて、上からグリスを注すだけでは綺麗なグリスが隅まで届かず意味がないため、ここもしっかりと汚れを洗い落とします。洗浄・点検後、消耗しているパーツだけを交換します。

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2)

雨天時の走行は避けられていますが、特に今回はギヤ側の汚れがひどく、水分が侵入した跡が見られます。この状態だとグリスの性能も充分ではありません。

このまま定期的なオーバーホールをせずに使い続けると、ほとんどの場合が内部に損傷が起き、本体含めて交換→ホイール組みとなります。

3)

オーバーホールの場合、市販のスプレー式パーツクリーナーでは作業効率も悪く、 隅々まで洗い落とすことができないため、 専用の洗浄液でベアリングを洗います。

5)

砂埃がこびりついたリアディレイラーを分解し、洗浄します。

6)

ハブと同様にウエスやパーツクリーナーでは汚れや古いグリスは取り除けないため、全て分解し、洗浄液で洗い流します。

8)

砂埃など汚れがこびりついたボトムブラケットを分解、洗浄します。

分解することでオーナーの使用状況・環境が把握できるため、

次のオーバーホールの目安も分かってきます。

9)

比較する為に、左側だけを分解・洗浄し、洗浄前の右側と並べてみました。すっきり汚れが落ちています。

シールドベアリングタイプは、構造上ほとんどの場合がメンテナンス時期に本体まるごと交換するという事が多いのですが、取り外せるところは徹底的に分解し点検して、使えるパーツはグリスアップをして再度組み付けます。

11)

各パーツを洗浄して、トレイに分け、さらに劣化しているパーツと使用できるパーツとに分けて、グリスアップ&組み立てをします。 今回の作業で、劣化のため交換した大まかなパーツは、ハブのシール全般とボールベアリング、リアディレイラーのプーリー、カセットスプロケットは変速性能も劣り、シマノ推奨の交換時期も過ぎていたので新品へ。

12)

その他は大きな消耗も見られず、そのまま使用することができました。この内容はパーツの状態、乗り方、環境などによって大きく変わります。

13〜24)
フレーム、フォーク、ピボットの作業工程はこちら▶▶▶overhaul_am2.html

コンポーネントの分解・洗浄・グリスアップ・組立

グリスは、使って行くうちに水分等が混ざって劣化し、少しづつ流れていきます。古く汚れたグリスをそのままにしておくと、グリスの性能が発揮出来ず、グリスの量も充分でないため、金属摩耗の原因となります。よりよい状態を保つには、定期的に分解し、補修することが必要です。 また劣化部品の交換や、ネジの緩み、目に見えないサビに対しても早めのケアが必要です。

定期的なオーバーホールは、パーツの劣化を防ぎ、寿命を延ばすことができます。今ではもう手に入らないパーツを大事に使い続けるため、また大切に維持していくためには、オーバーホールは欠かせない作業のひとつです。またAlex Moultonをオーバーホールする際は専用工具を含めた設備が必要となります。