Title: AM-20_Campagnolo Super Record & Super Cross Gear (Super White)

車種:Alex Moulton_AM-20

Date:2010年3月

  1. 箇条書き項目 No.027

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拡大画像: MokuTuneBicycles AM-20_No.023AM_20.html

アレックス・モールトン AM-20をベースに

スペシャルチューニングされた事例をご紹介します。

モデルとカラーのみ指定されて、後はお任せというプランでしたので、

ご予算をお伺いした上で、色々とご提案させていただきました。

・・・

テーマは「Smooth Riding」

今回は超軽量アフターパーツを使わずに、信頼性の高いコンポーネントで組み上げているのが特徴です。

回転性能や各部の精度を見直し、追究した結果、分割フレームの中でも驚くほど軽く、

今までに無いより一層走るモールトンに仕上がりました。

(Weight:8.85kg)

11)AMシリーズの17inchモデルは、ブレーキ位置がロングリーチ専用に設計されているため、ショートリーチを取り付ける場合はアダプターなどを使用しますが、アダプターやオフセットブレーキシューを使わずに、 すっきりとシンプルに、 また今回はパーツ本来の性能を忠実に発揮させたかったので、リアフォークにあるブレーキ台座の位置を移設しました。

12)純正塗装を剥離してブレーキ台座とトラスパイプを外したところ。

13)リアフォークに残ったロウをヤスリで削って表面を整えます。

4)新たにブレーキ台座をロウ付けします。

5)ブレーキ位置を移設したリアフォーク。

6)再塗装して完成したリアフォーク。アダプターを使わずにCampagnolo Super Record スケルトンブレーキを装着しています。

8)リアブレーキ台座と同様に、アダプターを使わずにショートリーチブレーキを取り付けるために、フロントサブフォークを加工します。 画像は純正塗装を剥離した後の純正フロントサブフォークと製作した台座&ネジ部。

9) ロウを外してフォーク足を分解し、製作した台座と上部のネジをロウ付けしました。

10)再塗装して完成したフロントサブフォーク。こちらもアダプターを使わずにCampagnolo Super Record スケルトンブレーキが装着可能に。

フリクションプレート

ボトムリンク

ボトムリンク

フォークエンド

8〜9) 左側の黒色のボトムリンクが今回製作したもの。右側が純正ですがボトムリンクもボルトも歪んでいました。

10) 製作したボトムリンクを車両にセットしたところ。

トップスピードを上げるための対策として、フロントチェーンリングの歯数を60T前後の大径リングに交換する方法がありますが、「Smooth Riding」のテーマに沿って、今回は信頼性も変速性も高いカンパニョーロ純正にこだわりました。その理由は、大径にした場合、チェーンやチェーンリング自体の重量が増えるだけでなく、チェーンの接触面が増える上にチェーンリングもたわむため、通常の径に比べ駆動損失が大きくなるからです。

そうすると、フロント53Tでは通常11Tのリアスプロケットでトップスピードを確保するのは難しいため、ラインナップには無い9-18Tのクロスギアを組み、フロント62T-リア11Tと同等の速度を確保しました。さらにこのクロスギアを装着するにあたって、ハブ内部の構造を一から設計し、ボディ以外の全てを作り替えました。また上級のカンパニョーロ完組ホイールのハブには、はじめからセラミックベアリングが採用されていますが、それ以外は違うためセラミックに変更して徹底的に転がり抵抗を抑える仕様に組み替えました。 

21)ロックリングとフレーム分割部のキングピンを純正アルミからアルマイトブラックにカラーリング。ホイール以外をモノトーンに。

22)カンパニョーロ・スーパーレコードのエルゴパワー他。

23)Brooks・スワローTitaniumと、カンパニョーロ・カーボンシートピラー。

1)カンパニョーロ・スーパーレコードのリアメカとリアハブ。9-18Tのスーパークロスギアとリアハブは鈴鹿の決戦仕様で組み上げたMTR-01をさらに進化させたMokuTuneスペシャルパーツ。

2)カンパニョーロ・スーパーレコードのクランクセット。フロントギアは53-39T 。

7)仮溶接(ロウ付け)した後、錠盤に載せて、リアフレームの精度(フレームアライメント)を確認します。

3〜7) モールトンの「リーディングリンク」フロントサスペンションは、2本のフォークで成り立っていて、フォーク下部にあるボトムリンクが作用して路面の凹凸を吸収する仕組みになっていますが、この純正ボトムリンクの形状は[画像4]の通り左右対称ではなく厚さもバラバラで、このままだと金属(ボトムリンク)と金属(フォークエンド)が干渉してサスペンションがスムーズに動かないため、[画像7]のようにフリクションプレートがうっすらと確認できる程度まで一つ一つ加工していきますが、純正ボトムリンクはこれ以外にもボトムリンク自体の歪みや、埋め込み式のボルトが歪んでいるなど削るだけでは解決できない部分もあるため、今回は純正そのものの精度を見直し、次でご紹介するステンレスCNC加工(削り出し)のボトムリンクを製作しました。

加工後

加工後

フリクションプレート

7

6

加工前

加工前

11

12

13

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20

3

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5

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1

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台座

ネジ部

●フレームサイズ:S

●ヘッドチューブ:ウィッシュボーンタイプ

●シートチューブ:Speedタイプ(27.2mm)


●メインコンポーネント:Campagnolo_Super Record

●フロント&リアハブ: Campagnolo_Record

●ヘッドセット:CHRIS KING_Titanium

●タイヤ:IRC_Alex Moulton 17"

●サドル: Brooks_Swallow Titanium(ブラック)

●Weight:8.85kg

■ Spec ■

フレーム・アライメントの
作業工程はこちら▶▶▶alignment_frame_a.html
フォーク・アライメントの
作業工程はこちら▶▶▶alignment_fork_a.html