メーカーから納品された状態から、コンポーネントパーツ、そしてフレームと分解していきます。

(画像右)全てのパーツとフレームを分解した状態。

1)サスペンションを分解していきますが、新車はフロントフォーク内部に塗装皮膜が付着し、サスペンションが抜けないため、軽く叩いて取り外します。

2)新車の状態ではスプリング内部に鉄粉が付いていたり、グリスの品質もあまりよくないため、洗浄し耐久性の高い日本製の上質なものへグリスアップします。

3)サスペンションを取り外したフロントフォーク内部を見ると、塗装皮膜がたっぷり付いています。

4)サスペンションピストンを元に戻そうと差し込みますが、塗装皮膜が邪魔をして入りません。でも手で押して入らないからといって叩いて入れるのは問題です。

5〜6)そこで、 純正ピストンのサイズに合わせて製作しているMokuオリジナルの研磨工具2種類を使って塗装を研磨します。

7) 研磨後。

8)研磨後はすんなりとピストンが入ります。ピストンをスムーズに動かすための下準備はここまで。次はフォークです。

9)メインとサブの2本のフォークをアライメント定盤で修正します。新車の状態では、右側のフォークが開いていたり、またその逆、さらには前後の歪みなど、色々な方向に向いているので歪み具合を計測し修正します。

10)フォーク足を修正しているところ。

11)次にフォークエンドの点検・修正です。フォーク足とエンドを交互に少しづつ修正していきます。サブフォークも同様に点検・修正を行います。

12)次にフォーク下部に付いているだるま型のボトムリンクの加工に入ります。

13〜14)純正ボトムリンクの形状は多かれ少なかれ画像左のように左右対称ではなく厚さもバラバラです。 このまま装着すると、画像右のように、金属(フォークエンド)と金属(ボトムリンク)が干渉してサスペンションがスムーズに動きません。フレームにも個体差があるため、現物で加工していきます。

15〜16)そのため、画像左のようにボトムリンクの淵を左右均等に整え、さらにフリクションプレートの厚みより薄く加工します。すると、フォークエンドとボトムリンクの間にわずかな隙間ができます。これは目で確認できるモールトンのサスペンションチューニングの基本です。

17〜18)フォークの下準備がすべて終われば、組み付けに入ります。スプリングに、ネジ部に、それぞれ材質、性質に合わせたグリスを使い分けて塗ります。

加工前

加工前

加工後

加工後

フリクションプレート

ボトムリンク

フリクションプレート

3.リアサスペンションのチューニング
4.ホイールの調整
5.フレーム組み立てはこちら▶▶▶setup_tsr2.html

 1.フレーム分解

 2.フロントサスペンションのチューニング

フォーク・アライメントの詳しい作業内容はこちら▶▶▶alignment_fork_a.html
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